腰痛改善に筋トレは効果があるのか？

2017/07/31

日進市、東郷町、名古屋市天白区の方を中心に整体を行っている整体院心斗の水谷です。

当院には慢性の腰痛や肩こりやスポーツに伴う関節や筋肉の痛みの方が多くいらっしゃいます。その中で、

「筋トレしても痛みがなくならない。」

「筋トレしていてもなかなか筋肉がついてこない。」

などと、おっしゃる方がいます。なぜ筋トレしても痛みがなくならないのでしょうか？そもそも筋肉がつけば痛みはなくなるのでしょうか？これまでお伝えしてきている筋膜との関係性と一緒に、腰痛をメインに筋トレの効果についてお伝えしますね。

筋力と腰痛の関係

筋力があれば腰痛にならないのか？結論から言うと関係性は低いです。つまり筋トレをしたからといって腰痛に効果が直接的に出ることは低いのです。

よく考えてみてください。大人よりも小さくて筋トレをしていない子供って腰痛持ちの子っていますか？幼稚園や小学生の子って腰痛を訴えることって少ないですよね。

逆に日本で人気のプロの野球やサッカー選手や筋肉ムキムキの体操や陸上の選手はどうかというと、子供や一般の男性よりも明らかに筋肉はあるのに、腰痛に悩まされている選手って多いですよね。

もちろん関節や椎間板への負担を減らすためや、運動パフォーマンスを上げるためにも筋肉はあった方がよいです。しかし日常生活で使用する筋力は各筋肉の最大筋力の半分以下で済むと言われています。

これらのことからも、腰痛を改善したいからと言って腰回りの筋トレをして筋肉のパワーを単純に上げたとしても腰痛は改善しないことがわかりますよね。ポイントは筋肉がしっかり収縮して動けて、必要なタイミングで筋力が発揮できることが大切になります。

以前にもお伝えしたように、筋膜は全身の筋肉や内臓と繋がっています。ある筋肉や内臓の動きが悪くなることでその筋肉や内臓に関与する筋膜が動きにくくなることで、痛みが起きている腰とは別の場所に原因があるとお伝えしましたね。

ここでその時の筋膜の中で生じていることをお伝えすると、筋膜を構成している線維の一部が硬くなり動きにくくなります。その結果、筋膜全体の動きや柔軟性が低下します。

動きや柔軟性が低下することで筋膜の中を通っている神経や血管を圧迫して、神経の伝達や血流の循環などを阻害します。

血流や神経伝達が阻害されることで、痺れや痛みの増悪を招きますが、運動神経も阻害されるため関係する筋肉にうまく伝達されずに、筋肉が活動して欲しいタイミングで上手く筋肉が動かなかったり、100%発揮できるものが50%程度しか発揮できないような状況が生まれます。

つまり、アスリートのように筋肉量が多くムキムキで最大の力が強くても、筋膜の状態が悪く、中の神経が上手く筋肉に伝わらないと、筋肉が欲しいタイミングで入らなかったり、上手く筋力を発揮できなかったりする状況になります。

そうなると、ただの宝の持ち腐れと同じですね。筋肉を適切な状態で発揮できる環境にあることが大切ということがお分かりでしょうか？

腰痛に効果的な筋トレとして腹圧を上げる腹筋はメジャーですよね。しかし腹筋をつけたくても、筋膜に異常がある状態であると、筋肉は上手く入らずなかなか筋肉はつきません。

腰痛の原因となっている筋膜が動かないことで痛みが続く→筋膜に異常があるため筋肉も上手く発揮されずに更に腰に負担がかかる→腰痛があるから痛みが出ない姿勢をとるため、より筋膜が動かなくなる→腰痛の悪化

このような痛みの悪循環に陥ってしまうのです。このことからも腰痛を改善するためには筋膜リリースなどで筋膜を正常に戻すことで腰痛の改善を図ります。筋膜が改善することで筋肉も働く環境になるため、そのような状態にしてから筋トレを行うことが望ましいです。

筋膜を改善することで腰痛はなくなることが大半です。それに加えて筋力をつけることでその後の再発予防や負荷量が強い動作での腰部の負担軽減を目的として筋トレを行ってみてください。

筋トレは腰痛を改善する効果というよりも、腰痛の再発予防の効果と考えてもらえればと思います。

・腰痛改善に対して筋トレの効果について、筋膜の働きとともにお伝えしました。

・筋膜に異常があると、筋力が上手く発揮できない環境になります。その状態で筋トレをしても筋肉はつきにくく腰痛の改善になることは少ないです。

・筋トレは腰痛改善というよりも、腰痛改善後の再発予防という観点の方がよいかもしれません。

日進市、東郷町、名古屋市天白区の方で、筋トレをしても筋肉がつかない方や、腰痛が改善しない方は筋膜リリースを行って腰痛を改善している当院のホームページもご覧くださいね。